こんばんは、管理人です。
米ゼネラル・モーターズ(GM)は21日、2008年までに9工場と3サービス拠点の北米12拠点閉鎖を柱とする大規模なリストラ策を発表しました。当初25,000人を予定していた時間給労働者の削減幅も3万人に積み増す。2006年末まで70億ドルのコスト削減につなげ、経営再建を進めます。
閉鎖対象は大型スポーツ・ユーティリティー・ビークル(SUV)を生産するオクラホマ工場や、ミニバンを生産するジョージア工場など5完成車工場と、エンジン生産を手がけるフリント工場(ミシガン州)など4部品工場。部品加工拠点など3サービス拠点も対象。2006年初頭から順次生産・サービスを中止し、2008年までに完了する予定。
米連邦破産法を申請した米自動車部品最大手デルファイが、従業員24,000人の削減を計画していることが17日、明らかに。再建に向けた労働組合との交渉は、一段と難航する見通しで、ストライキに突入する公算も高まりました。
全米自動車労組(UAW)は、すでにデルファイが示した大幅な賃下げ要求を受け入れない方針を決めており、新たな人員削減の計画を受けて、労組側はさらに、対決姿勢を強める方針。
GMの本業の業績が悪化し、手を付けようにも、全米最強の労組が阻む。ついには子会社までもが人員削減に巻き込まれ、部品供給不安から親会社の生産・販売計画にも影響を与える-まさに負のスパイラルです。
また、在庫一掃を目的に、クライスラー、フォードの米国同業他社も社員価格の一般販売への適用など安値攻勢を掛けてきており、お互い足を引っ張るばかりで、なかなか収益性の改善が進みませんね。
では日本勢はどうかというと、びくともせずシェアを伸ばしています。小型車など燃費のよさは相変わらずで、円安の進行、石油高騰がさらに追い風となった模様。特にトヨタは、11月の新車販売シェアで17.9%と、フォードを抜き第2位。トップのGM(18.8%)に肉薄する勢いです。
予断を許さなくなったGMの再建(2005.10.11)を見る